黒い過去帳 
私を責めないで

▼スタッフ▲
製   作/(株)旦々舎
提   供/Xces Film
監督・脚本/浜 野 佐 知
撮   影/小山田 勝 治
照   明/宮 坂 斉 志
編   集/有 馬   潜
録   音/沼 田 和 夫
音   楽/中 空   龍 
▼キャスト▲
黒瀬波美/卯 水 咲 流
河原市子/佐々木 麻由子
峰ゆかり/西 内 る な
橋川文也/竹 本 泰 史
堤 耕一/ダーリン石 川
谷 旬蔵/牧 村 耕 治
ストーリー
 大きな花束を抱えて晴れやかに微笑む「黒瀬波美」は文芸界新人賞作家。デビュー作『破滅の愛』でいきなりの新人賞。これからが作家として本当の評価が定まる時だ。
 波美は時折、あるイメージが頭に浮かぶ。プールサイドでシャワーを浴びる美しい青年。その輝くような若々しい肉体。木陰から青年を見つめる男の眼。男の眼が青年を舐めまわすように見つめている。しかしこのイメージが何なのか波美には分からん。漠然とした何かに悩む波美。
 ある日、出版社の入り口でライターの堤耕一が波美に。「花野香織さん、ですよね?」と突然話しかける。波美はビックリしたが無視する。すると「隠さないでくださいよ。あなたは十年前に花野香織と呼ばれていた。それが今では文芸界新人賞作家の黒瀬波美さんだ」波美の脳裏に封じ込めた記憶が断片的に蘇ってくる。「十年前、貴方はAVに出演されていましたね。その時の名前が花野香織。いかにもって名前ですよね」笑みを浮かべる堤。波美は唇を噛みしめて小走りに歩くのだが…。