ファイナルスキャンダル
奥様はお固いのがお好き

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◆スタッフ◆
プロデューサー………岡　田　　　裕
　　〃　　……………中　川　好　久
企　　　画……………成　田　尚　哉
脚　　　本……………出　倉　　　宏
　　〃　　……………金　子　修　介
監　　　督……………小　沼　　　勝
撮　　　影……………森　　　　　勝
照　　　明……………内　田　勝　成
美　　　術……………渡　辺　平八郎
編　　　集……………山　田　真　司
録　　　音……………福　島　信　雅
助　監　督……………金　子　修　介
製作担当者……………香　西　靖　仁
スチール………………井　本　俊　康
現　　　像……………東映ラボテック
◆キャスト◆
珠　子………………五　月　みどり
幸　子………………岡　本　かおり
今日子………………朝　吹　ケイト
津　村………………鹿　内　　　孝
紳一郎………………天　田　俊　明
黒　川………………青　空　はるお
久　我………………久　我　太　郎
五　社………………五　社　　　亘
原　田………………原　田　　　悟
雨　宮………………雨　宮　克　治
都　築………………都　築　泰　治
海　保………………海　保　一　秋
小　山………………小　山　直　良
野　村………………野　村　宇一郎
橋　本………………橋　本　勝　人
蛯　原………………蛯　原　稔　幸
◆解説◆
　昨春、大ヒットの「マダムスキャンダル・10秒死なせて」で熟女ブームを生み出した五月みどりが『にっかつ』に自ら企画を持ち込んで製作されたのがこの映画。
　これまでのセクシーな女優活動に決着をつけるべく、最後で納得のいく成人映画にしたいと、公募したピチピチの現役大学生達と、くんずほぐれつ濃厚なファックシーンを体当りで艶じている。
　地でいけそうな、下町風の熟年女主人のエロチックな男関係をポルノ・メルヘンタッチで描くエロス大作。
　出演は、五月みどりの他ににっかつレギュラー陣の中から、キュートな岡本かおりと成長著しい朝吹ケイトが、色を添えている。
　監督は「軽井沢夫人」等、メロドラマの第一人者・小沼勝で、五月との取り合わせが面白く、五月の意外な一面が覗ける演出ぶりを見せている。
◆ストーリー◆　
　質屋から甲斐甲斐しくノレンを出す珠子（38才）は、持ち前の面倒見の良さから、本業の他に若い学生を相手に下宿をやっている。夫、紳一郎は、商売にならない焼物に没頭し質屋の方にはノータッチ。
　その珠子の商売の仕方には、一風変った所がある。若くてハンサムな男が来ると、股間を触り、別室で審査し、一物を質種に無利子で金を貸すのである。
　学生の雨宮も、珠子のチン商売の被害者の一人。　期限切れで金を返せなくなった雨宮は、珠子に童貞を捧げ下宿のお世話になることになった。
　珠子達の所へ、紳一郎のメイの幸子がお世話になりに来た。お手伝いを捜していた珠子は大喜びだが、紳一郎は芸術の防げになると思ってか浮かない顔。
　食堂で下宿生達を紹介された幸子は、学生達の個性の豊かさと、珠子に対する従属的関係に圧倒されてしまう。下宿の学生達は、それぞれスネに傷を持っていて、珠子が毎日相手になってやさしくセックス処理をしてあげている。この事情を目撃した幸子は、紳一郎に告げるが、全く関係ないと言う様子。紳一郎に好意を抱く幸子は、服を脱ぎ抱きつこうとするが紳一郎に拒絶されてしまう。
　かねてから珠子の質屋の物件を狙っていた不動産屋の黒川は、おいしい話で珠子を誘惑するが、珠子はやんわりと断った。様子をうかがっていた幸子は、黒川の元に走った。ラブホテルの中で二人は熱戦を繰り広げる。黒川の執拗な舌技に悶え苦しむ幸子は、権利書を盗んで来いという黒川の誘いに乗る事にした。
　買い物に出かけていた珠子に、工事作業人が誤まって泥土をかけてしまった。ろくに謝りもしない作業人の態度に怒る珠子に、二枚目の現場監督津村が、やさしく声をかけた。珠子は少女のように照れ、体全身が震えた。
　金庫から権利書を持ち出した幸子は、再びラブホテルで黒川に会い「紳一郎おじさんのアトリエを作ってあげて」と頼むが、クチョクチョ体を触られ、黒川の巧みな愛撫に何が何だかわからなくなってしまった。
　部屋で一人習字に没頭している下宿生の五社。彼だけが珠子のお世話に、なっていない。その部屋に珠子が入ってきた。マザコンの五社は、珠子の誘いに母親像をダブらせ激しく愛撫する。半紙の上を転がりながらファックする二人はやがてクライマックスヘ。これを知った他の下宿生達は、兄弟になったと喜んだ。
　帳場に座っていた珠子の目前に、津村がお詫びに現われた。珠子はドギマギしてしまう。一旦去った津村は、再び珠子の目の前に現われドライブに誘う。牧場に着いた二人は、若いカップルのようにはしゃぎロマンチックな雰囲気に浸った。その夜珠子はむら津村の部屋を訪ね、甘えるように抱きつく。二人ものも言わず、全裸になり熱いファック。津村は上野駅を待ち合わせ場所に指定し、「ついて来い」と珠子に言う。
　珠子の不在に不信を抱いた学生達は、幸子から権利書が黒川の元へ渡った事を聞き、取り返すべく倉からヘルメットやゲバ棒を持ち出し、黒川の所へ押しかけ権利書を取り返した。珠子に権利書を見せ「下宿を続けて下さい」と頼む学生達に珠子は涙ぐんだ。
　翌日、津村と待ち合わせている時間の少し前、下宿生の久我が、超早漏を悩み、煙突に昇り自殺を計ろうとした。実は久我は東大生で、大変ナイーブな性格だった。傷ついている久我は、珠子の説得の言葉に勇気づけられオナニーを始める。一分以上持った久我は、果てたと同時に珠子の上に落ちた。失神した珠子は上野駅に姿を見せなかった。
　学生達に恋人として、時には母として陽気に接っしていた珠子は、その夜倉の中で一人ヤケ酒とオナニーで悲しみをいやした。　数年後。珠子を囲むパーティーが開かれた。子供が出来た者、大蔵省の官僚になっているもの。珠子にお世話になった学生達は、大人になりそれぞれの人生を歩んでいた。彼らに囲まれた珠子は、豊かな笑みを浮かべ幸せそうであった。