赤塚不二夫のギャグポルノ
気分を出してもう一度
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▼スタッフ▲
プロデューサー…八 巻 晶 彦
企 画………奥 村 幸 士
原 案………赤 塚 不二夫
脚 本………高 平 哲 郎
監 督………山 本 晋 也
撮 影………鈴 木 史 郎
照 明………出 雲 清 二
編 集………田 中 治
音 楽………坂 崎 幸之助
主 題 歌………所 ジョージ
製作…?アイランド・コーポレーション
▼キャスト▲
畑山花子………小 川 亜佐美
秋田玲子………宮 井 えりな
杉本雪子………結 城 マ ミ
原田幸子………日 野 繭 子
その女…………由 比 ひろ子
畑山大五郎……柄 本 明
赤坂先生………赤 塚 不二夫
新宿の男………ベ ン ガ ル
変質者の男……た こ 八 郎
中年の紳士……堺 勝 朗
ディスコの若者…坂 本 明
門口先生………由 利 徹
患 者………は な 太 郎
象のそばの男…久 保 新 二
協 力………関根大サーカス
◆解 説◆
押えつけていたセックス願望が、結婚の枷がはずれた時に一気に噴出して巻きおこる、ギャグ満載のジャパニーズ牛丼ムービー。
ギャグ漫画の元祖・赤塚不二夫が率いるギャグ集団「面白グループ」の協力により、自ら出演する抱腹絶倒のギャグ・ポルノ。
「未亡人下宿シリーズ」等、独特の語り口で人気絶頂の山本晋也監督が大型予算を得て、桃色な笑いを演出し、にっかつ、アイランズ、太平洋映画社の頭脳をフルに結集して製作する異色作。
出演は、ロマンポルノの人気女優・小川亜佐美、宮井えりな、「やりたい」を連発する人気漫画家に赤塚不二夫、性格俳優・柄本明他、強烈な個性の山本晋也一家の男女優が総出演し、明るくエロチックな映画に仕上げた。
◆あらすじ◆
気の弱い週刊誌記者の畑山と妻の花子は、新宿区役所に入っていった。花子は、刺激のない平凡な夫婦生活にアキアキしており、まだ未練たっぷりの畑山を引っぱって離婚届を出そうというのである。離婚届には、「サド・マゾ」「結婚初夜の体位の不当性」とか常識では考えられない理由が並べられていた。二人は印鑑を押して出て来たが、サッパリした表情の花子と対照的に畑山はブルーな気持ちでいっぱいだった。花子との欲情の日々を回想する畑山は、やるせない気分から「女よ、やさしさと貞淑さを取り戻そう!ついでに北方領土を返還しろ!」とキャリアガールの花子の背へ弱々しく叫ぶのだった。
晴れて自由の身になった花子は、さっそく多忙な漫画家・亦坂先生の許に走ったわき目もふらずマンガを描いている先生は「済んだら、やりに行こう」とセックスとマンガのことしか頭にない。と、二人の間に割り込んで来た美人看護婦の雪子がラブホテルに先生を強引に誘い、見事に花子のアバンチュールは失敗!雪子に子供が出来たと聞かされた先生は、雪子の股ぐらから精子に向って「オーイ、もどってこい。後悔するぞ」と叫ぶバカよりを発揮。
一方、畑山はといえば、駅のホームでボンヤリしていると、変質者に足を釘で打ちつけられたり、サーカスのピエロに「人生は死ぬことだ」と説教されショックを受けたり、離婚の後遺症が抜け切れない。
花子も、思った様にコトが運ばず、あれこれ空想するだけだ。酒落た中年紳士を見れば、高級ホテルで背徳の教びを堪能することを妄想し、アラン・ドロン風な男を見かければ、波止場での甘い囁きを連想し、欲求不満はつのるばかりだ。ディスコに入った花子が、トラボルタ風の若い男を見てラブホテルでのからみあいを夢見ていると、「お姉さま」と若者が声をかけて来た。花子はチャンス到来とばかりホテルに誘えば、子供すぎて話がうまくまとまらず、タメ息ばかり。仕方なしに赤坂先生を訪ねると、看護婦の雪子、女高生の幸子、バーのママの玲子が大モテの先生の取り合いで激しく女の戦いを展開中。結局、心中を迫る死ぬ気の玲子が先生を手中に収め、花子ら三人は赤ちょうちんでウサ晴し。玲子は、最後のやりだめとばかり、幾度も先生に要求し、しなびたところを見計らい、睡眠薬を飲ませ心中をしてしまう。
それより少し前、傷心の畑山は調子を崩し門口医院の門をくぐる。何年ぶりかの患者に狂喜した門口医師は、病名も聞かずに、さっそくオペの用意。麻酔がわりに便所のクレゾールを注射。あまりの興奮に門口先生、看護婦相手に一戦交えた。ますます意気消沈した畑山は、スナックで知り介った女高生の幸子とホテルヘしけ込む。汗みどろで奮戦する畑山は、絶頂の時、思わず「花子オー、愛してるゥ」と叫んでしまう。女を抱いても孤独ばかり感じてしまう畑山なのだ。
赤ちょうちんで幸子から畑山の話を聞いた花子は、気ままな赤坂先生の心中事件もそっちのけで畑山の家へ走った。アパートを見上げると、窓辺に許諾の意味でもあるのだろうか、黄色いハンカチが花が咲いたようになびいていた。花子は恥も外聞も捨てて窓へよじ登った。
あくる日、二人は新宿区役所に再度人って行った。目出たく仲なおりかと思いきや、またしても二人は言い争いを始め、左右に別れて歩き出す。なんともおろかな話ではございます。(ギャグは話が進まないので割愛しました。)