色恋沙汰貞子の冒険
私の愛しい性具たちよ

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◆スタッフ◆製作:フィルムハウス/提供:Xces Film/脚本・監督:山内大輔/撮影:創優和/録音:シネ・キャビン/編集:有馬潜/スチール:阿部真也/助監督:小山悟/現像:東映ラボテック
◆キャスト『色恋沙汰貞子の冒険 私の愛しい性具たちよ』スチール1サダコ:北谷静香/ハルカ:里見瑶子/美津子:佐々木基子/キーチ:柳東史/前川:佐々木恭輔/コバヤシ:サーモン鮭山/健治:世志男
◆解説◆ 女の嫉妬で巻き起こる壮絶な愛憎劇。その女は愛するあまり、次々と男の股間を切りとっていく。まさに現代版阿部定事件と云っても過言ではない今回の新作『色恋沙汰貞子の冒険 私の愛しい性具たちよ…』
 主演は北谷静香。真っ赤な鮮血を全身に浴びながらの激しいセックスは必見。最初はかなり戸惑っていた彼女だが、撮影が進むにつれノリノリで貞子役を演じきった。
 監督は山内大輔がお贈り致します。
◆ストーリー◆ 「このビデオが発見される時、私はもう、この世にはいません…」
 コンクリート壁に囲まれた薄暗い部屋の中。パイプ椅子に腰掛けた一人の女。まるでミイラ男のように顔面は包帯に巻かれており、その表情を窺い知る事は出来ない。女の名は、サダコ(26)。サダコは三脚に据えられたビデオカメラに向かって静かに語り始める。「26年間の人生で、私は幾つもの愚かな罪を重ねて来ました。自ら最期を迎える決心をした今、せめてもの懺悔の印として、ここに至るあらましをすべて語り、ビデオに残す事にしました…」
 8年前の新人OL時代。サダコは勤めていた会社の社長・前川克弥(46)と不倫関係にな『色恋沙汰貞子の冒険 私の愛しい性具たちよ』スチール1った。妻帯者の前川に強引に口説かれたのだ。前川はホテル代も惜しむケチな男だった。二人が逢瀬に利用するのは、会社が管理するモデルルームだった。埃っぽいベッドの上で、サダコは何度も前川に抱かれた。普段は地味なサダコだが、ベッドの上では激しく乱れた。
 サダコの初体験の相手は、母親・美津子(38)の交際相手・健治(36)だった。母親の留守中、無職の彼は帰宅したサダコを犯した。もちろん最初はショックだった。だが回数を重ねるにつれ、サダコは自ら健治を 求めるようになっていった。しかし健治は、夜には美津子を抱いた。健治に抱かれて喘ぐ母親の声に、サダコは嫉妬を募らせていった。
 ある日。サダコは自分を抱いた後、布団で微睡んでいる健治の局部を包丁で切断した。腹部を血に染め、激痛にのたうち回る健治を虚ろに見下ろすサダコ。その手には血まみれの肉塊が握りしめられている。そこに帰宅して来た美津子が半狂乱になった。
 そして三年後、施設を出て就職したのが前川の会社だった。入社してすぐ、前川はサダコを愛人にした。前川は避妊を嫌がった。愛人関係のあった三年間で、サダコは前川の子を二度も中絶した。三回目の妊娠が分かった時も、前川は堕ろせと言った。サダコは言われた通りにした。
 モデルルームのベッドの上で、血まみれで虫の息の前川。血の海で呻く前川の局部を果物ナイフで切り取った。『私だけを愛して欲しかった』。サダコは切断した局部を持って逃亡した。
 サダコは金髪のウイッグで変装し、夜の街角に立った。『生きていく為に、私はカラダを売りました』そんな客の中にキーチ(22)がいた。キーチはプッシャー『麻薬密売人』だった。サダコはキーチのアパートに転『色恋沙汰貞子の冒険 私の愛しい性具たちよ』スチール1がり込んだ。サダコはキーチとのドラッグセックスに溺れた。キーチに抱かれながら、サダコは何度も極めてゆく。『その頃のことが、私の人生で一番楽しい思い出です…』
 サダコはいつしか、自分が指名手配されている事も忘れていた。『警察はどこを捜査していたのか、私の身辺は安穏としたものでした。ただ一度だけ、ハルカさんが情報提供を呼びかけるビラを駅前で配る姿を見かけました』ハルカが配っていたのは、『有力情報提供者に200万円の懸賞金』と書かれた、サダコの顔写真入りのビラだった。
 そんなある日。キーチに連れられて行った高級マンションで、サダコは一人の男に引き合わされた。『コイツ、好きにしちゃっていいっすから』キーチは男にサダコを突き出した。売り物のクスリに手を出していたキーチは、200万円ほどの借金を抱えていた。組織に返済を要求された彼は、サダコを売り飛ばしたのだ。キーチからサダコを買った男は、コバヤシ(38歳)という名の、超のつく変態だった。サダコはコバヤシにクスリを大量に飲まされ、酩酊状態でセックスさせられた。クスリが効いているサダコは、血まみれになりながらも笑い続けていた。『色恋沙汰貞子の冒険 私の愛しい性具たちよ』スチール1
 数ヶ月後。顔面に包帯を巻きつけ、廃人同然となったサダコはホームレスになっていた。 公園のゴミ箱から他人の食い掛け弁当を拾い、廃ビルの地下をねぐらに暮らす日々…。道端のゴミ箱を漁っていたサダコは、路上でクスリを売るキーチを見つけた。廃ビルの地下でキーチはサダコに土下座した。「ああするしか仕方なかったんだ」と涙の弁解をした。サダコはキーチを許した。そして抱いて欲しいと言った。キーチはサダコを抱いた。狂おしいほどにサダコは極めた。事後、サダコは「また一緒に暮らしたい」と言った。キーチは「それは出来ない」と言って帰ろうとした。サダコは落ちていた鉄パイプを拾うとキーチを殴った。キーチは昏倒した。サダコは鉄パイプでキーチの両手足の骨を全て叩き折った。キーチの絶叫が地下室に響き渡った。
 廃ビルの地下室。パイプ椅子に座るサダコの傍には、キーチの腐乱死体。「キーチはまだ私の中に居ます。ずっと私の中に」パイプ椅子の座面。サダコの尻の下からどす黒い血が滴り落ちている。「私の告白はこれでおしまいです。今から愛する彼のところへ行きます…」。サダコはナイフを取り出した。「これで一息にノドを裂きます。でも、私の醜い死に様をご覧になるのは不愉快でしょう。ご安心ください。ビデオは止めてからにします…」サダコは椅子から立ち上がると、ビデオカメラの停止ボタンを押した…。
 と、その傍らに人の気配…サダコの死体を見下ろして立っているのは、サダコと同じ衣装を身に着けた、もう一人のサダコだった。顔面に巻かれた包帯をスルスルと解くと、現れたのはハルカ(29)だ。ハルカはサダコのタッパーから大きい方の布包みを取り出すと、ビデオカメラを残したまま、地下室を後に した。すべてはハルカの復讐だったのだ。
 高級車の車内。血の染みた布包みを取り出すと隣の前川に差し出した。「これアンタの。取り返して来たわ」しかし前川は惚けたように口を開け、虚ろな瞳を宙に彷徨わせているばかりだ。「別にいらないか」鼻で笑うハルカ。布包みをつまみ上げると窓を開け、車外に放り出す。高級車は真っ直ぐな道を走り去っていった。