痴漢電車
名器探り

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◆スタッフ◆製作:シネマアーク/提供:エクセスフィルム/監督:高田宝重/脚本:岡輝男/撮影:下元哲/照明:代田橋男/編集:酒井正次/録音:シネキャビン/助監督:森山茂雄/スチール:津田一郎/現像:東映化学
◆キャスト◆
池田悦子:水島ちあき/岡崎順子:佐々木基子/藤原理沙:大原里美/野島弘一:渡辺力/岡崎康浩:荒木太郎/佐々木信光:池島ゆたか
◆解説◆ 痴漢には、いろいろなタイプがいる。腰、尻、股間をさわる人やオッパイ揉む人。パンティーの中に指を入れて女をイカす人までいる。(痴漢は犯罪である。)
 しかし、上には上がいる。なんと!集団で武器(バイブ)を隠し持って、女を犯す輩もいるとか…。(しつこい様だけれども、痴漢は犯罪である。)
 ここで、痴漢について少し考えて見よう。
 痴漢とは性的いた『痴漢電車 名器探り』スチール1ずらである。以上…。んー終わってしまった・・・要するに男の欲求である。なぜなら男はワザ(痴漢)を磨き、女はそれで磨かれる。かも?(逆の場合もある。)
 そんな痴漢の@テクニックを存分に楽しめる最新作『痴漢電車〜ナマ足けいれん〜』ナマ足と聞いただけで、股間がギンギンなる輩も多いが、それに輪をかけて痴漢と来ている。もうそれだけでイキそうなのに、主演の『水島ちあき』がこりゃ参ったてぐらいの美脚美人!誰でも一度は触りたくなるような、ナイスヒップで、男を挑発しまくりの60分一本勝負!!
 監督は新人、『高田宝重』その意気込みは、痴漢電車〜ナマ足けいれん〜を見ればご理解いただけるだろう。
◆ストーリー◆ ある日、持ち込んだ原稿を出版社に断られての帰りの電車の中、悦子は痴漢(野島弘一)に遭ってしまう。悦子が抵抗しないのをいいことに、次第にエスカレートしていく弘一の痴漢行為。だが、暫<して彼は彼女が涙を流していることに気づく。声も上げられない悦子は、そうしておとなしく泣くことしか出来なかったのだ。その涙を見て、ハッとなる弘一。その時、電車は駅に到着くし、悦子は慌てて降りていった。あまりのショックに。原稿の入った封筒を落としたことにも気づかずに…。悦子の落とした封筒を拾う弘一。彼は、その童話を読み始める。
 夜。ここは痴漢たちが集う居酒屋だ。ムッシュと呼ばれる怪しげなフランス語を操る中年紳士の佐々木が新米痴漢たちに自分の技を披露しているその向こう、弘一(彼の渾名は青年だ)は童話を眺めながらぼんやりしていた。そこへ、ゴールドフインガーこと岡崎(実は悦子の義兄)が連れてやってくる。GFは、その名の示すとおりかつては触った女は必ずイカせると言われた黄金の右指を持っ『痴漢電車 名器探り』スチール2たカリスマ痴漢だったが、数年前の指の骨折が原因で今は痴漢道から半ば引退しているものの、こうして集まりには時々参加しているリーダー的な存在だ。ひとりで飲んでいる青年のことが気になり、ムッシュにそのことを尋ねる。ムッシュは「さっきからずっとああなんだ」と答えるだけで新米痴漢への自慢話に余念がない。
 その頃、悦子は居候している姉・順子の家でひとり落ち込んでいたりそんな悦子に順子は「夢を追うのも、そろそろ潮時じやない?」と言って、故郷の母親から預かっているという見合い写真を渡す。「見た目はイマイチだけど、学歴も家柄も申し分ないわよ」しかし、悦子は写真を突き返し「お姉ちやんは、ちっとも分かってくれないのね。男の人は、学歴とか家柄じゃないのよ。この世には巡り会うべくして巡り会う人が必ずいるの。私は、その人が現れる迄絶対に諦めないんだから。第一、お姉ちゃんはお義兄さんと結婚した時、白馬に乗った王子様が現れたって言ってたじゃない」と相変わらずのシンデレラ・シンドロームぶり。「それはものの例えだ」と言っても、聞く耳持たずであった。
「あんたみたいにしてたら、そのうち男だって寄りつかなくなるから!」呆れ果てた順子がそう言って部屋を出ようとした時、悦子が痴漢に遭ったこと話した。すると、順子はその話に反応を示し、どういう風に触られたかとか、触られてどうだったかを根ほり葉ほり聞くのだった。
 すっかり興奮してしまった順子は、亭主の岡崎が帰宅すると彼の体を求めた。「ねえ、久しぶりにトライしてみましょうよ」かつて痴女だった順子は、痴漢の岡崎と知り合って結婚したものの(正に彼女にとっては白馬の王子だったのだ!)骨折のショックで岡崎がインポになってしまったことから、彼女も痴女癖を封印しおとなしくしていた。だが、悦子の話を聞いて久しぶりに〈リハビリ〉したくなったのだ。しかし、順子がどんなにサービスしても岡崎のペニスは勃起しなかった。(道具で順子をイカす岡崎)
 ある日、出版社帰りの悦子が電車に乗っているとそこへムッシュが現れ、悦子に悪戯を始めた。ムッシュの秘技に泣き出しそうな悦子。とその時、弘一の手がムッシュの手を稔りあげた。睨み合うふたり。異様『痴漢電車 名器探り』スチール3な雰囲気に気づいた悦子が振り返る。ムッシュはそそくさと姿を消し、悦子は弘一が痴漢から救ってくれたと思い込む。
 公園。弘一は自分が痴漢であることを隠し、悦子に電車の中で封筒を給ったと言ってそれを返した。痴漢に遭ったショックで落としてしまったと説明する脱子。「痴漢て、女の敵ですよね!」何とも返答に困る弘一…だった。原稿を返して貰った悦子は、しかしそれをゴミ箱に捨ててしまう。出版社に断られ必要がな<なったからだ。「私、才能ないんです」付落ち込悦子に、弘一は彼女の原稿を褒める。「あんまり童話は読んだことはないけど、僕は心が癒された気がしたよ。出版社が何と言おうと、僕は君の一番の読者になってあげる。初めて自分の童話を褒められた悦子は、嬉しくて仕方がなかった。弘一が王子様に見えてしまう悦子。
 悦子と弘一が絡んでいる。優しい弘一めテクニックにのぼりつめていく悦子。
 というところで、悦子は目を覚ました。あれから家に戻った彼女は、諦めかけていた童話作家の夢に再び挑戦する為、連日徹夜で新作に取り組んでいた。弘一に励まされたことが、活力になったのだ。イキイキと創作活動に勤しむ悦子。そんな妹を見て、順子も表情を綻ばす。
 同じ頃、東京での独り者らしの人恋しさから痴漢になり、このままでは一生誰ともつきあうことなど出来ないと思っていた弘一も、悦子というガールフレンドが出来てうかれていた。そして弘一は居酒屋で、超激怒のムッシュやGFに痴漢を卒業すると宣言する。だが、それを聞いて「痴漢という癖を持ってしまった男は、どうやっても幸せにはなれないから諦めろ」と実体験から語るムッシュ。 GFも、順子との関係を振り返ると100%自信を持って痴漢も幸せになれるとは言い切れないと思いはしたが、昔の自分と似ているところのある青年に幸せになって欲しいと願い、頑張れと励ますのであった。
 痴漢卒業を祝って飲み明かす弘一。そんな彼を見て、ムッシュはGFに賭けを申し出た。「青年は痴漢を止められるか否か」勿論、ムッシュは失敗する方に、GFは成功する方に賭けた。『痴漢電車 名器探り』スチール4
 さて、童話を完成させた悦子は、一番にそれを弘一に見せる為、彼に連絡を取った。待ち合わせの場所に赴く悦子。
 一方、悦子から連絡を貰い電車に乗っていた弘一は、同じ車輌にムッシュが居合わせていることが気になっていた。ムッシュが、これ見よがしに女子高生の理沙を痴漢していたからだ。理沙の恍惚とした表情を見るうち、無意織のうちに目の前に立つ熟女の尻に手をやってしまう弘一。ところが、その女性は順子だったのである。悦子の話を聞いて以来、痴漢されたい欲求を抑えきれな<なっていた彼女は電車に乗っていたのだ。
 とそこへ、タイミング悪く悦子が乗ってきた。彼女は、弘一が痴漢しているのを目撃してしまい、あの時の痴漢が弘一だったことに気づ<。ショックを隠しきれない悦子。あたふたとなる弘一。弘一のテクにトロトロになっていた順子。そんな彼らを見てほ<そ笑むムッシュ。
 公園ガッカリと肩を落とした悦子がやってくる。またしても出版社に原稿を突っ返されたのだ。ゴミ籍に原稿を捨ててしまう悦子。そこへ弘一がやってくる。ゴミ箱から原稿を拾い上げ、読み始める弘一。そんな彼から原稿を取り上げる悦子。「何しに来たのよ。また、原稿を突っ返された女を笑いに来た訳?女をからかってそんなに面白い?痴漢に励まされて童話を書いたなんて、自分が恥ずかしい。痴漢なんて最低よ!あんたなんか、王子様でもなんでもないわ!」そう言って、悦子は弘一の前から立ち去った。
 家に戻った悦子は、実家に帰る準備をしていた。もう東京に思い残すことはない。自分の才能のなさも痛感した。
 そんな彼女の部屋へ、事情を知った岡崎が順子と一緒に入ってくる。ふたりは悦子に自分たちの馴れ初め話し始める。順子が痴女で、岡崎が痴漢であったこと。痴漢プレイの途中、電車の揺れが原因で岡崎が骨折してしまい、ショックでインポになってしまったこと。以来、お互い痴漢や痴女癖を封印して暮らしていること。しかし、ふたりは巡り会うべくして巡り会ったと今でも思っているし、幸せであること。
 そして、岡崎は弘一を救ってやってくれと悦子に頼んだ。「痴漢は孤独な人間なんだ。ひとりでも理解者がいてくれれば、あるいはその癖も治るかもしれない。どうか、彼を励ましてやってくれ」順子も悦子に言う。「悦子、男の人は学歴や家柄じやないって言ってたわよね。弘一くんは、巡り会うべ<して巡り会った人なんじやないの?諦めかけた童話作家への夢を腐らせてくれたのは、弘一くんじゃない。弘一くんと出会って、童話を書いていたあんたはすごくイキイキしてたわ。白馬に乗ってくるだけが王子様じゃない。王子様は電車に乗ってることもあるのよ」
  新宿駅南口。荷物を持った悦子が改札口に向かって階段を上っている。とその前に、弘一が現れた。弘一を無視して駅の階段を上がろうとする悦子。そんな彼女に弘一は「どこにも行かなけでくれ。君は僕の心の支えなんだ」と叫ぶ。その時、悦子の脳裡に出版社に原稿を突っ返された自分を励ましてれた弘一の姿が蘇る。
 振り返った悦子は、弘一に荷物を投げた。「何言ってるのよ。これからあなたの家に行って、痴漢癖を治してあげようと思ってたんじやない。さっさとその荷物を持って、私を家に連れてって」
 悦子を連れて家に戻った弘一。ふたりはそこで結ばれる。それから数ヵ月後結婚することになった悦子と弘一。ウエディングドレス姿の悦子が弘一と電車に乗り込む。ふたりを見送る岡崎夫婦。「そんな格好でどこへ行こうって言うの?」尋ねる順子に岡崎は「二人が出会った場所で式を挙げるんだって」と言う。