女囚・檻

写真をクリックするとスチール大が御覧になれます

◆スタッフ◆プロデューサー桜井潤一/企画奥村幸士/小松裕司/脚本村上修/監督小沼勝/撮影安藤庄平/照明島田忠昭/録音佐藤富士男/美術後藤収孝/編集鍋島惇/選曲細井正次/助監督村上修 /製作担当三浦増/博スチール竹内 宏
◆キャスト◆正代:浅見美那/岸子:渡辺良子/冴子:松川ナミ/美和:室井滋/芳恵:由利 ひとみ/繁子:相川圭子/豊子:森みどり/伸子:石井里花/野枝:和泉喜和子/牛山:仙波和之/辰雄:田山涼成
◆解説◆
 ▼解  説▲
 男もいない、自由もない、一般社会からは全く隔離された女ばかりの刑務所。その中で女囚たちは互いの寂しさから求め合い、レズビアンやオナニーにふけり様々な恥態を繰り広げる。所長や看守たちも満たされない欲望を、女囚たちへの激しい仕置きで果たしてゆく。
 刑務所という狭く暗いドロドロした『檻』の中で、飼い慣された女たちがいかにして性へのうずきと肉欲を充たすか自分の欲望に向かって戦うひとりのエネルギッシュな女を通して描く久々の女囚ポルノ。
 主演は、にっかつ作品三本目で、人気、実力共に急上昇の浅見美那と、プロポーション抜群のセクシーギャル、渡辺良子。二人のニュースターの初共演である。他にSMの女王ベテラン松川ナミが久々に登場し、相変らずの熱艶を見せている。
 監督は小沼勝。
◆ストーリー◆
 酷暑の医務室の中、真白なシーツの上でオナニーを続ける女囚、芳恵。汗とも涎(よだれ)ともつかぬ粘液をしたたらせ、低く長い、快楽の呻きをもらす唇。豊かな両腿の間にはさみつけられ、もがく手首。その先で妖しくうごめく指。やがてスラックスを蹴散らし自由になった脚は、絶頂に向けてせわしく、さらに大きく開かれていく
 スピーカーをふりしぼり、炎熱地獄をかき乱すように正午には少し早いサイレンの音が女刑務所に鳴り渡った。作業中の手を止め、耳をこらす女囚、美和と繁子。別の作業場では女囚、冴子がその意味を推し量るように聞いていた。
 昼食事、食堂では「正代が脱走した!」という無言の声が女囚たちの間を伝わってゆくが、サディスティックな風貌の刑務官、森岸子の厳しい叱咤でその場は静まりかえり、一種異様な雰囲気に包まれていた。
 その頃所長の村地野枝は、夫で副所長の栄と共に愉しみの予感にほくそ笑んでいた。
 刑務官に両脇をはさまれ、引きずられるように廊下を来る正代。激しい衰弱ながら、なおもふりほどこうとして暴れるが、容赦なく脇腹を打ちすえられ、独房に放り込まれた。
 数日後、敵対する冴子たちとひともめ起こした正代を岸子が呼びつけた。しかし正代のいないのをねらい美和が二人の屈強な男に犯されてしまった。下半身から血を流し変わりはてた姿の美和を正代が見つけ怒りに燃えた。一方芳恵は、 浴室で冴子と躰を重ねていた。冴子の女体を知りつくした指が胸から腹へ、そして下半身へと責めてゆく。やがてやさしく慣れた舌の愛撫も加わり、芳恵はすっかりのぼりつめ、冴子に身をまかせていた。
 作業室を見廻る岸子を燃えるような鋭い目で追う正代。しかし岸子は平然とこれを無視するのであった。
 牛山神父の部屋では、岸子と牛山が服を脱ぐ間ももどかしく求め合う。やがて衣服をはぎ、互いの肌をむさぼり、声を上げ、のたうち、激しく燃え上がっていく。そこへ正代が来てしっかりと言った。「あんたのやったひどい仕打ちと今日のことは、しっかり憶えておくよ」
 翌日、面会室に正代のかつての婚約者、辰雄が来た。正代が脱走した時、辰雄は他の女の所に居て会えなかったのだった。重苦しい雰囲気を打ち破るように正代が岸子の監視の目の前で「抱いて!」と辰雄に迫った。それが正代の仕返しだった。
 辰雄の指が正代の服にかかり、唇が躰をまぎぐる。からみ合う二つの裸体。岸子はたまらず廊下にとび出す。悦びを吸いつくような二人の声に、頭を抱え、耳をおおう岸子。面会室ではなおもお互いの全裸をむさぼり合い、激しい愛撫のくり返しが続く。これが辰雄との別れのSEXであった。
 ギラギラした暑い昼。グラウンドでは太陽が真上から照りつける。ほぼ真ん中あたりでにらみ合う正代と冴子。二人の取っ組み合いのけんかが始まる。所長の野枝の謀略であった。遠まきになった女囚たちから「クタバレ正代!」の大合唱。力の限り闘い、ついにお互いダウンしてしまった。
 リンチ場で目覚める正代と冴子。後手に裸のまま縛られている。下着姿の岸子が目を妖しく輝かせ、ムチを思いきり打ちすえる。蛇のようにのたうつ二つの女体。そこへ上半身裸の屈強な男たちがローソクであぶる。反りかえる正代。コマのように回転する冴子。なおもムチと柄でいたぶる岸子。
 真性のレズビアン、冴子へのリンチはさらに続いたが、冴子の断末魔の声がリンチの終わりを告げた…。
 正代の方は最後まで野枝、岸子たちに反抗する姿勢を崩さなかった。
 暗闇の中、手にナイフを握りしめひとり立つ正代。さわやかな顔をしている。
 そして息をつめ、聞の中へ駆け出した。