女医肉奴隷

◆スタッフ◆ プロデューサー・鶴英次/企画・作田貴志/脚本・大工原正泰・山下久仁明/監督・藤井克彦/撮影・森勝/照明・西本充利/録普・宮本久幸/美術・沖山真保/編集・山田真司/選曲・伊藤晴康/助監督・金沢克次/製作担当・高橋伸行/スチール・井本俊康/宣伝・羽田利一/現像・東映ラボテック
◆キャスト◆浅井久美・麻生かおり/杉田りえ・高橋靖子/北見常彦・中原潤/宮野徹・武見潤/石岡・中丸新将/鳴海・田村寛/桐野・江藤漢/岡田・大林丈史/ビデオ撮中の女・関麻里子/ビデオ撮中の男・健名治
◆解説◆
 もしも自分にそっくりな人が、この世にいたとしたら。そして自分の知らないところで…。
 美人女医が、裏ビデオに登場した自分そっくりの女のため、蔑まれ、弄ばれ、挫折と屈辱の果てに見たものは何か。
 繰り返し襲いかかる幻覚。愉悦と絶望の連続に白衣というオブラートはむしり取られ、いつしか自らの横溢した愛液を慈しみ、むせ返るばかりの匂いを放つ性奴となっていく様を生々しく描いた、好評の肉奴隷シリーズ第四弾である。
 主演の女医に扮するのは、今や乗りに乗っている麻生かおり。一作目の「制服」に次ぐ肉奴隷シリーズ二本日の出演で、熟れごろの女を熱演している。
 共演は、高橋靖子。嫉妬に狂い男を奪い取る激しい女を好演。
 監督は「美姉妹肉奴隷」が好評だった藤井克彦。
◆ストーリー◆
 診察する白衣の女医・浅井久美(27)は総合病院に勤務する内科医である。外科医の北見常彦(30)と、いつもの様にホテルで熱く燃え上った。行為後北見は、久美に結婚の意志を告げるが、久美は「一人前の医者になるまでは待って欲しい」と答えた。久美の意志の強さに北見は優しく抱き締めるしかなかった。
 数日後、北見の研究室に看護婦の杉田りえが入って来て、紙袋を置いていった。中にはビデオテープが入っていた。デッキにセットして画面を見ていた北見は次第に引きつけられていく。それは裏ビデオだった。激しく絡み合っている女の顔は久美そっくりだ。久美に激しく詰め寄る北見。だが久美は必死に否定をした。いたたまれなくなった北見は、久美の衣服を荒々しく剥ぎ取り、無理矢理男性自身をネジ入れた。「私じゃない……私じゃない……やめてよ」久美は必死に叫ぶが、突き上げれば突き上げる程、ビデオの女のよがり方とそっくりだ。「やっぱりお前だ…」北見は絶望したようにがっくりとしてしまう。
 翌日久美はりえにビデオの出所元を問いただした。そして先週まで入院していた患者から手に入れた事を聞き出した。
 久美は、駅前のスナックを訪ねた。その患者とはマスターの石岡だった。石岡は感動の面持ちで、例のビデオの素晴しさを語った。久美は逃れるようにその場を去った。
 一方北見は、酒を煽ってショックを紛らわそうとしていた。泥酔状態で帰宅した北見を待ち受けていたのはりえであった。そして北見は、自分を慰めるかのように、りえを獣のように荒々しく犯してしまう。
 久美の元に石岡から電話が入った。ビデオを撮った男に会ったというのだ。久美は指定されたラブホテルの一室に赴いた。マジックミラー越しに男女が絡み、そしてカメラ。ビデオの撮影現場だ。石岡とラブホテルのオーナー・鳴海はそこで久美を犯しにかかった。石岡達は、裏ビデオのスターとやりたかったのだ。二人は容赦なく久美を責め立てた。
 ある時公園で、久美はビデオに出てた男、宮野徹(23)と出会った。久美は徹を急き立てると北見のマンションに向った。
 北見の前で久美は、自分の無実を証明して欲しいと徹に哀願するよう頼み込むが、徹はキッパリと「ビデオで共演した女性はこの人です。」と言った。凝然となった久美は、部屋を飛び出した。徹も後を追って飛び出した。
 公園のブランコに乗っている久美と徹。久美はデタラメを言った事をなじった。じゃあと徹は。久美の手首をグッと掴むと雑居ビルの屋上のペントハウスに連れて行った。そこは例のビデオの撮影現場であった。徹は撮影の模様を身振り手振りで再現し始めた。久美の衣服に手がかかった。「いや…やめて」最初は拒否する久美だが、幻覚の中でラブホテルでの撮影とオーバーラップして激しくエスカレートし、久美は快楽に浸り切っていた。
 裏ビデオに出演しているという噂は病院中に広まった。院長の岡田に呼ばれた久美は、理事長に進退を一任する事を告げられた。そして解雇されてしまう。
 その久美の前に徹が現れた。久美とビデオに出演している女とは何かが違うと薄々感じて後を追けていたのだ。そして久美の職業が医者だと分った時、ビデオに出演した女は別人だと確信した。何故なら、徹が相手した女は中卒で、ウェートレスなどの職業を転々としていたと開いていたからだ。その事を本人に伝えようと現れたわけだが、久美は頭を抱えて分からないと言うだけであった。
 忙然とする頭の中を同僚や看護婦などの嘲笑や、ビデオに出演している自分そっくりの女の痴態ぶりの幻影が頭の中を駈け巡った。 そして、電気屋のショーウィンドーのビデオカメラが映し出すモニターを凝視するや惹かれるように店に入って行った。
 久美の部屋に、ビデオカメラがセットされている。画面には自分が映し出されている。乳房を揉みしだいたり、パンティの中に手を這わしたり、自分の姿にうっとりしていくうちに幻覚の渦の中、自分にのしかかって犯す徹がオーバーラップして来て、次第に恍惚の中で狂ったようにのた打ち回った。
 横になりながら徹は、ビデオの女の事を考えていた。「あ!!…」ビデオの女には右耳に小さなホクロがあった。その事を電話で北見に告げるが、北見は取りつくひまもない。そのすぐ後、久美が産婦人科に入って行ったとりえが飛び込んできた。北見は飛び出していった。そして診察を終えた女に「久美と声をかけるが、女は振り向きもしない。女の右耳には小さなホクロがあった。北見はその場に茫然と立ち尽くしてしまう。
 ビデオを見ながら徹は、久美と出演している女の違い、ホクロの有無について説明をしていたが、久美はもうどうでもいいと言った様子。そこに北見が入って来た。全ての事情を知った北見はテープを壁に叩きつけ、久美を疑っていた事を悔んだ。だが久美はかぶりを振って「あれは私なのよ。私自身なのよ。私、やっと本当の自分に気がついたみたい」と言うとビデオカメラのスイッチを入れ、徹を引き寄せると一物をしゃぶり出した。その気になってきた徹は、久美の秘所を責め立て、肉棒を突き上げた。映し出されている画面は裏ビデオそのものだ。茫然と見つめる北見は、打ちのめされたように部屋を後にした。背後では久美の「ああ、いい…最高…」の声が昂まり画面には、恍惚の喘ぎが満ちていた。