宇能鴻一郎の
人妻いじめ

◆スタッフ◆プロデュサー細越省吾/企画奥村幸士/原作宇能鴻一郎(日刊ゲンダイ連載)/脚本桂千穂内藤誠/監督白鳥信一/撮影水野尾信正/照明加藤松作/録音木村瑛二/美術川船夏夫/編集川島章正/音楽甲斐八郎/助監督児玉高志/製作進 行市川幸嗣/スチール目黒祐司
◆キャスト◆あたし:寺島まゆみ/荒賀郁代:梓ようこ/志茂野昭:吉沢由起あたしの妹:橘雪子/四五木好男小松明義/阿寒八也丹古母鬼馬二/あたしの義兄:沼田爆
◆解説◆
 新婚夫婦の家の二階に、ちょっとスケベな女教師が下宿することになり、仲のいい二人に離婚の危機が訪れようとする。
 セクシーで可愛い若妻たちの三角関係をコミカルに描くロマンポルノ。
 主演は歌手として売り出している他、TVのレギュラー出演も決った寺島まゆみ。
 監督は白鳥信一。
◆ストーリー◆
 あたし、21オの若い人妻。あたしの彼は中学の教師をしているんですけど、今流行りの校内暴力とかで片足ケガしてるんです。彼の名前?四五木好男っていっていかした名前なんです。郊外にあたしたちの『愛の巣』を買ったのはいいんだけど、教師の安月給じゃ毎月のローンが返せないんです。そこで彼と同じ学校の英語の先生荒賀郁代さんを二階に下宿させることにしたんです。郁代さんは熟れきった女性で、彼なんか痛い足をガマンして郁代さんの引越しを手伝ってるくらいなんです。その日の夜、彼ったらあたしを置きざりにして郁代さんの背中を一生懸命流してるんです。あたしは頭にきたから寝る時、彼からうんと離して蒲団をひきました。でも彼ったら助平根性丸出しにしてあたしにせまってくるんです。あたしもうメチャクチャに暴れてやりました。
 何日か経った日曜日。あたしが買い物に行ったスキをみはからって、彼と郁代さんたら二人でいいこと始めたんです。ところが、あたしが帰ってくると郁代さんは踵を返して彼に襲われたように振舞うんです。郁代さんは、彼にレイプされたと言ってひどいケンマク。冗談じゃないわ、あたしの方がもっと頭にきてるのに。
 あたし、その夜自宅をとび出して姉の家に泊ったんです。彼ったら未練がましく姉の家に電話してきたんだけど、あたし熱があるからって断わったんです。そしたら、義兄ったら隣室に姉がいるにもかかわらず、熱があるならみてあげるってあたしに言い寄ってきたんです。義兄はイギリス人のやり方だと言って、肛門や前の部分に体温計をさしこむんです。あたし感じてきて義兄に躯をまかせようと思ったとたん、姉がパックをはがしながら入って来たんです。義兄はびっくりしてあたしから離れようとしたんだけど、あわててたものだから足がもつれちゃってなかなか離れられないんです。姉は義兄を連れて隣の部屋で始め出したんです。ここにあたしがいるのを知ってるのに。あたしやっぱり彼を愛してるみたいで、自宅に帰ってみると彼が困った顔をしてるんです。その理由というのが、下宿している郁代さんは部屋代と食事代をまだ払ってないんですって。彼と二人で催促にいったら、郁代さんは躯で払ったからってあたしたちを相手にしないんです。
 ある日のこと、テナーサックスの音色が二階から聞こえるようになったんです。それを吹いているのが、郁代さんの婚約者阿寒入也という人なんです。ところがその人、どうも無料で二階に住みついているらしいので、二人でお金を催促にいったんです。そしたら郁代さん、彼(あたしの主人)から貞操代をもらわなきゃ払わないって居直るんです。そのうち、入也ったら図々しくなって彼のいない時、あたしに言い寄って来て躯をうばったんです。あたし、もうくやしくてくやしくて。なんとか二階の二人を追い出そうと思って、昭子ネエさんに頼みました。昭子ネエさんは昔、暴力バーのホステスをしてて高校時代のあたしの先輩なんです。さすが昭子ネエさん、入也に自分を抱かせておいて、旦那さんが明朝網走から出所して東京に来るというハガキが届いたと入也に言いました。そしたら入也は、あとから駆けつけた郁代さんと息せき切って逃げ出しちゃったんです。
 その夜彼に事情を話した後、久しぶりに二人で燃えました。誰に聞かれることもないから、あたし彼にうんとサービスしてあげました。彼ったらすごいすごいって言いながら、何回も何回も求めてくるんです。人妻って疲れるんですネー。